公的ローンでさえこの有様ですから、日本中がいかにネガティブエクイティに浸食されているかがお分かりでしょう。持ち家率が60%にまで高まる一方で、公庫の焦げ付き債権が1万件近くに急増している現状は、異常としかいいようがありません。住宅価格の高騰にあおられて先を急いで買ってしまった層にはお気の毒としかいいようがありませんが、これが日本の生活用資産市場の現状です。所有権の住宅を持つことは、本来であれば誰からも侵されない完全な居住をするための権利を得るのに等しいはずです。
[参考]
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ところが、住宅ローンが残っている間はいわゆる銀行に借家の部分が多分に含まれているわけですから、マイホームといえども常に半借家の状態が続いていると心得るべきです。このネガティブエクイティ問題を解決しないうちは、日本中が再び元気を取り戻して、全員参加型のエネルギッシュな不動産取引を開始することはできないでしょう。生活用資産のバリューをここまで破壊してしまった代償は、将来必ず大きく跳ね返ってきます。これだけ打ちのめされた生活用資産市場を、新規の住宅大量供給だけで乗り切ることは不可能です。日本の不動産市場を立ち直らせるためには、行きすぎた生活用資産保有に代わる新たな国民的資産保有市場を創設するしかありません。投資用資産保有がその役割を担えるかどうかは、日本が自らの手で不動産投資市場を創設するつもりがあるのかどうかにかかっているのです。
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